ケース9 チームを組んで支援をしていますが、支援の考え方や仕事への意識に温度差があり、たとえば訪問から戻った後のミーティングが延びると数名は勤務終了時間になると途中でも帰ってしまう状態です。 | はあとふる・ふくしま

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ケース9 チームを組んで支援をしていますが、支援の考え方や仕事への意識に温度差があり、たとえば訪問から戻った後のミーティングが延びると数名は勤務終了時間になると途中でも帰ってしまう状態です。

チーム運営編

仕事への想いや価値観のちがいはどこにもあることですが、こと支援を巡ってはチーム内に大きなストレスをもたらすことがあります。労働時間を超える仕事が頻発するような場合には、家庭や心身の事情など、本人のやる気だけでは乗り切れない事態も生まれてきます。どう対処したらよいのでしょうか。

組織とは、チームでうごく意味とは
組織・チームとは「ある目的のために協力して行動するグループ・集団」でありチームワークとは「チームのメンバーが同じような考え方で同じ方向や目標に向かって一緒に動いていること」といわれます。相談員もけっして個人で業務を行っているわけではなく、一人ですべてを行えるわけでもありません。自らは雇用されている組織の一員です。組織のなかで業務を行っていくうえで大切なのは自分の組織や部署の理念、目的・役割をつねに意識すること。そのうえで折に触れて、私たちは何のために・誰のために働いているのかを全員で確認し合うことが必要です。

一般的にはチームワークが高まってくると、相乗効果が生まれ、目標としている課題が効果的に達成されたり、人間関係が促進され孤独感から解放される、働きがいが促進されるなどの効果が生まれるといわれています。

それには、職場の規律を守る、必要に応じて自分のことより組織やチームを優先する、同僚と積極的に協力し合う、好き嫌いの個人的感情を仕事のなかに持ち込まない・・・などなど、組織の一員として各自が責任ある行動をとることが大切です。

チーフとしてリーダーとしてできること
各相談員は業務を遂行していくうえで、上記で述べたような組織の一員としての責任があります。また、相談員を配置している社協では人員に応じてチーフ相談員(以下、チーフ)を置いて業務にあたっているところもあります。チーフは相談員のなかのリーダー的な存在です。チーフには相談員の悩みや各種相談への対応、上司とのパイプ役、新任の相談員への指導や助言、また手本を実際に示すなどさまざまな役割が想定されます。

このケース9ではミーティング時間が延びてしまう等の課題が見られますが、チーフやリーダーの役割の一つに効果的に会議(ミーティング)を運営することがあります。定期的にミーティングや事例検討会を行っているところもあると思いますので、ミーティングを行う際の討議のテーマ設定や時間管理(始めと終わりの厳守)も重要なリーダーの役割です。同時に、各相談員にもミーティングを行う意義や目的、テーマを明確に伝え、協力を促していくことが大切です。

職員間の業務内外でのコミュニケーションの促進が基本
福祉活動は関係機関・団体との連携はもとより自らの所属する組織内での協力や連携が不可欠になります。いくら専門性が高く有能な職員でも独りで多くの相談や課題に対し自己完結することはできない仕事です。各相談員も日々仕事を遂行していく中にはさまざまな事情などでどうしても残業できないことや休暇を取らなければならない場合もあると思います。このような時に他のメンバーの支援や協力があることで避難者への継続的な支援ができるのではないでしょうか。職員同士でのより良い人間関係づくりや業務内容も含めた相互理解が職場やチームでは欠かせません。

組織は職員と職員との結びつきにより成り立っています。職員相互の活発なコミュニケーションがあって初めて、他の人の考えや気持ち、置かれている状況がわかり、一体的に行動を取ることができます。日常の業務のなかでの報告・連絡・相談や会議(ミーティング)等の機会を積極的に活用してみましょう。また、出張等で不在だったり、休暇を取得していたりと、その場にいなかったスタッフへの情報伝達のルールや方法などを決めておくことも重要です。

ある社協では相談員同士のミーティングを密に行うことで目標と情報の共有を図り、チームとして取り組む意識を醸成しています。相談員数が多い社協などでは班ミーティングと全体ミーティングに分けて実施し、相談員全員が意見を出せるような仕組みを作っているところもあります。

さらに、業務内だけではなく仕事を離れてからの交流会等を行っているところもあるようです。業務内ではなかなか話しにくい事柄なども交わされ、相談員のリフレッシュにもつながっているとか。夜の交流会にはなかなか参加できない職員も多いところでは昼食時間を若干長めに設けてランチミーティングを行っているところや、相談員同士のスポーツ交流会を開催しているところなどもあり、それぞれの社協で職場の人間関係を円滑に保つための工夫をされていることがうかがえます。

◇参考文献:『福祉職員生涯研修課程 改訂 福祉職員研修テキスト』(社会福祉法人全国社会福祉協議会)

(渡邉誠一)

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