ケース7 仮設住宅や借り上げ住宅自治会や住民による市民活動グループが立ち上がりましたが、活動の財源確保が課題になっています。 | はあとふる・ふくしま

loader
はあとふる・ふくしま
避難者への生活支援とボランティア活動を伝えます

ケース7 仮設住宅や借り上げ住宅自治会や住民による市民活動グループが立ち上がりましたが、活動の財源確保が課題になっています。

地域支援編

震災発生後、いくつもの被災地支援活動への助成金が生まれました。現在でも各種の助成が行われていますが、応募条件は徐々に限定的に、審査の基準も厳しくなってきています。市民の自発的な活動に対する財源確保について知りたい場合にはどうしたらいいのでしょうか。

助成金獲得、その他ファンドレイジング(資金調達)、自律的運営へ
市民活動グループが組織運営と活動を円滑に行うためには、ある程度の資金の確保が必要です。NPOの主な収入には、会費、寄付、事業収入、助成金、補助金、受託金収入などがあり、それぞれに特徴があります。
そのなかで企業や財団などから提供される「助成金」の主な特徴は以下の通りです。
1.提供者には「ねらい」があり、助成金の使用目的や経費に対して制限があること
2.多くが公募制であり、採択は審査によること
3.継続して助成されるものはほとんどなく、期間や申請回数が限られていること
4.助成活動の実施内容や成果について、報告の義務があること
つまり、助成金は活動を進めていくうえでの大きな資金源ではありますが、継続性が期待し難いために組織運営の安定性を阻害しかねません。また、時には本来のミッション(使命)を見失うことにもつながることがあります。
一方、「会費・寄付」は自由度が高い財源です。特に震災後、多くの市民や企業は支援できるきっかけを待っているともいわれており、NPOの中には自らインターネットを通じて資金提供を呼びかける団体も増えています。
いずれにせよ、活動や資金の使途が明確であり、信頼できる組織として認知されることが求められますから、NPOにとって活動資金集めは単なる行為ではなく、組織を育て、活動をより広く社会へつなげるための好機といえます。


活動をサポートしてくれる各種の助成金
津波や原発事故から避難した浜通りの方々が、福島県中通りや会津地方などの避難先の地域で新たな自治会を立ち上げています。また、住民自らのさまざまなボランティア活動もはじまっています。たとえば、仮設住宅内のサロンづくりや、民間借上げ住宅避難者や避難先の地域住民との交流、仮設住宅内での引きこもりや孤立防止、環境整備、イベントの開催を通じた新たなコミュニティづくりなどの取り組みです。そうした活動団体への支援の一つとして、活動にそくした助成金の調達先を紹介することができるでしょう。
そのなかでも代表的なものとして、赤い羽根「災害ボランティア・NPO活動サポート募金」助成金事業の一環として、2012(平成24)年7月から被災3県の県共同募金会が募集する「住民支え合い活動助成事業」があります。中央共同募金会によると福島県では宮城県、岩手県よりもかなり多くの活用(応募)があるとのことで、活動が広がるにつれ、赤い羽根の他の公募プログラムにもチャレンジするきっかけともなるでしょう。
また、たとえば一般社団法人地域創造基金みやぎが提供する「東北のお正月を応援プロジェクト」は地域の人たちとの交流やお正月支度に使える、まさに自治会や市民活動グループ向けの助成金の一つでした。そういった時機に応じた支援資金をうまく活用したいものです。


助成金情報、情報提供サイト、相談機関は?
助成金情報収集には、NPO法人シーズ・市民活動を支える制度をつくる会のホームページ「NPOWEB」や公益財団法人日本財団のホームページ「CANPAN」の活用をお奨めします。全国規模から地域限定のものまで、詳細な「助成金情報」が掲載されており、それぞれの提供者のホームページへもアクセスできます。
福島県内には市民公益活動や地域貢献活動を支援する目的で設置された14カ所の市民活動支援センターがあります。[2013(平成25)年1月現在、県調べ] 県や市町村の自治体情報やNPOをはじめとした市民活動団体、企業などからの支援情報の提供を求めたり、活動資金獲得に関する相談などをすることもできます。
さらに、「内閣府NPOホームページ」(NPOのポータルサイト)では、福島県内で活動するさまざまなNPO法人を検索することができます。例えば、活動の一環としてNPO支援を行う「中間支援」は、県名と中間支援の活動分野19番をチェックし、検索すると400件以上がヒットします。住所や連絡先など主要な情報が掲載されていますので、近隣で活動するNPO法人を探し出し、情報交換などされてはいかがでしょうか。さまざまな人との出会いや、団体同士の協力・連携のきっかけにもなるでしょう。

(古山郁)

ハンドブック内検索


ハンドブック目次


ハンドブックPDF