社会福祉法人 福島県社会福祉協議会 避難者生活支援・相談センター

Vol.26 沼崎 なな香(ふくしまバトン代表)

2016/06/20
 

みなさんこんにちは!
私は、「ふくしまバトン」の代表をしている沼崎なな香です。

「ふくしまバトン」とは、花柳沙里樹先生のもとで日本舞踊を習う生徒達(里の子会)が立ち上げたボランティア団体です。

毎年夏合宿をしていましたが、震災後放射線の影響で2011年は、宿が使えなくなってしまいました。そんな時に「おかやまバトン」という岡山大学の教職員と学生達によるボランティア団体が岡山に招いてくださいました。夏合宿は、ただただ楽しかった1年目から昨年5年目を迎え、おかやまバトンのように誰かを支えることができる人になりたいという思いが生まれ始めました。4年目に入った一昨年、その思いから「ふくしまバトン」を立ち上げ、岡山で福島PRをしてきました。また、2015年には5回目となった夏合宿を最後とし、これからは支援し支援されるという繋がりではなく、支援者同士として繋がっていこうと決め、5年間の感謝の気持ちを踊りと言葉で伝えてきました。

今年の夏は、「ふくしまバトン」と「おかやまバトン」の共同企画で熊本に行きます。今までいただいてきたたくさんの愛を今度は、熊本のみなさんに届け、繋がっていけたらいいなと思っています。

その他の活動として、福島の仮設住宅の慰問と福島の民俗芸能を覚え人手が足りない時に手伝うということをしています。実際に浪江町の「請戸の田植踊」を手伝わせていただいています。

福島の民俗芸能は、震災の影響で消滅しかけているもの、また消滅してしまったものがたくさんあります。民俗芸能は、きっとその地域の人達が今まで大切に守り続けてきたものです。地域は違うけれど福島に住む者ということは変わらないから、大切に踊り、少しでも繋いでいく手助けができたらいいなと思っています。また私自身、福島でがんばっている人達と繋がれることが嬉しくて楽しいのです。これからもたくさんの人と繋がっていきたいです。

今年は「民俗芸能こども教室」を開き、民俗芸能学者の懸田弘訓先生による講義から始まり、「請戸の田植踊」のみなさんや「大波の三匹獅子舞」(福島市)のみなさん、南相馬のみなさんに民俗芸能を教えていただきます。受講料無料なので、ぜひ気軽に参加してみてください!


ここで私の話をちょこっとします。


私は震災を経験し、命は一瞬でなくなるほど脆いということを改めて実感しました。そして、そのことが怖くもなりました。でも怖がって立ち止まっていても何も変わりませんでした。ふと周りを見たらたくさんの人達が愛を持って支えてくださっていました。だから私は、自分の人生を前を向いて明るい未来を想像しながら楽しく生きていこうと、思いました。

また、人は愛で繋がっていけるということを知りました。これは震災を経験した私達だからこそ伝えられることです。私は、この身を持って世界中に伝えていきます。

最後に、私には夢があります。それは私の踊りで世界中をまわるということです。これも震災を経験し、昨年6月は、ハワイで感謝の気持ちを、今年3月にはロンドンで感謝の気持ちと人は愛で繋がれるのだということを踊りと言葉で伝えるなど、踊りで思いを伝える素晴らしさや楽しさを実感したからこそ持った夢です。私はこの夢を叶え、人生を思いっきり楽しみます!

長くなりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました!



氏名:沼崎なな香(ぬまざきななこ)
年齢:17歳
出身地:福島市
所属団体:ふくしまバトン代表



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環境水族館アクアマリンふくしまで開催された「わくわく里山・縄文の里」オープン記念イベントにて。
浪江町請戸地区の皆さんと一緒に「請戸の田植踊」を披露しました(2015年7月)



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ハワイ・ホノルルで初めての海外公演(2015年6月)



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2016年3月に訪れたロンドン


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