Vol.14 齋藤智美 | はあとふる・ふくしま

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はあとふる・ふくしま
避難者への生活支援とボランティア活動を伝えます

Vol.14 齋藤智美

2014/11/26
 

こんにちは。福島はだんだんと寒くなり、山も雪化粧をしてきました。

今日は、県外から震災後に移住を決意した者として、やはり一番分かりやすいであろう震災当時の記録をお伝えしようと思います。ぜひ、福島でのボランティア活動を考えている方や、福島への移住を考えている方に伝えたい、そんな当時の記憶です。


福島は思ったより静かで、実際に自分の目で実情が見れたことは良かったと思う。自分の意志を持つためにはやはり動かねばならぬと思ったので。ただ3月27日から福島市で2人暮らしを開始する予定でしたが、やめました。普段自分には何も言わない父が、初めて私に意見した気がします。

「今、福島に行くのはやめなさい」

さすがに辛かったな。本当に文字通り、先が見えない不安、これしか思い付かなかった。

思い出に残り過ぎる年だ。結婚と転職と福島への転居に、地震と津波と原発事故まで起きてしまった。それでも私は福島が、東北がやっぱり好きなので、早くこの大地に戻ってきたい。強く、そう思う出来事だった。

日々移り変わる状況についていけず心が悲鳴をあげていますが、今生きていることは意味があると思って、家族と一緒に頑張っていきたいと思います。自然と、そこに生きる我々人間。未来に、希望が持てるように心の灯を皆さんと共有できればいいと思う。


以上が、2011年4月2日当時の日記です。

綺麗事のようですが、やはり福島にずっと住む人にとっても、私のような震災後に移住してきた人にとっても、それなりの葛藤があるのが事実です。ただ、地域と共生するためには、私は自分のしていることに責任を持ちたいと思うし、自分の未来は自らが描きたいと思い、その年の6月から福島に移住することを決意しました。

そして、今私は震災の翌年6月に母になり、福島で子育てをしています。可愛い我が子を見ていると、母として頑張れる気がしてくるものです。現在は育児サークルに所属し、子どもを通し地域に住む方々との交流を大切にしています。子どもにも福島を好きになってほしい、そう思っています。

「福島っていいところですよ。緑がたくさんあって心が穏やかになるし、美味しいものもたくさんありますよ」

ぜひ、今の福島を見て、触れて、感じてほしいと思っています。



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プロフィール
齋藤智美
千葉県出身、31歳、2歳の息子がいるママ
高校時代に地元の自治体や企業に対しバリアフリー化調査を行い、改善要望を提案するNPO団体に所属する。
大学卒業後東京で5年勤め、趣味のよさこいを通じ福島市のチームに参加し、伊達市出身の夫と結婚。震災の年、6月に福島に移住。

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