社会福祉法人 福島県社会福祉協議会 避難者生活支援・相談センター

Vol.9 佐藤 宗(福島交通観光株式会社)

2014/01/22
 

こんにちは。
この手紙を読んでいる皆さんは、どこで、何をされていらっしゃるのでしょうか?
福島はずいぶんと寒くなり、雪が地面を覆う日も随分と増えてきました。

さて、申し遅れましたが私は、福島県にある旅行会社 福島交通観光に勤める佐藤宗と申します。
私が何者かというのはプロフィールを参照していただき、私の現在の仕事に関わりながら感じたことを述べさせていただきます。
現在、仕事でスタ☆ふくプロジェクト(http://sutahuku.jimdo.com/)という福島大学生が企画する福島へのスタディツアーの企画・実施に関わっています。2012年にある福島大学生が発案し、県内各地の地元の全面協力を得、これまでに全8回、延べ200人以上の参加者数になりました。
ツアー中、県外の方から地元の方への「福島の復興のために自分は何ができるか?」という質問を何度か聞きました。私自身友人から聞かれては悩む難問です。
そこで感じたのは、大事なのはその人に何が出来るかを答えるよりも、実際にその人に福島へと足を運んでもらい、またそこで感じた中で自分がすべきだと感じたことを何かをしてもらう方がよいのでは、ということです。
福島県民のことを配慮し福島へ来ることを留まっている人もまだいる中、誰かが来ることで、それだけで喜んでくれる地元の方々が福島にとても多くいます。まずは訪れ、自分の五感を使って福島を知り、自分が感じたものを誰かに伝える。これでも復興への確実な一歩ではないかと思います。

福島では人が集まると、震災や原発・放射能の話が出ることも、震災から2年半以上が経った今でも珍しくはありません。それだけ今でも福島県民の心に大きく残っています。まだまだ、復興した状況とは言えないかもしれません。
そんな状況ですがいつか、福島の復興のために足を運んでくださった方々が、今度は純粋に観光地の一つとして、福島を訪れてくる日を願ってやみません。それこそが、福島が復興した一つの証だと思うからです。そのためにも今、福島のために自分に出来ること、自分にしか出来ないことを探していきたいと思います。これを読んでいる想いのある皆さんも、その一歩として福島をもっと知り、良ければ福島に訪れてくださることを願い、稚拙な文章で恥ずかしながらも手紙を書かせていただきました。


プロフィール ~佐藤宗~
現在は福島交通観光株式会社に勤務。
福島市内に生まれ、小中高大学と福島市内に通学。
大学時代は短期留学、ホームステイ、インターンシップ、バックパッカーなどを経験。
震災後は各所でボランティア後、福島大学学生ボランティアセンター初代共同代表、全国学生プロジェクト(JASP)初代代表。


スタ☆ふく 写真(最後列右から7番目)

スタ☆ふく 二本松

スタ☆ふく いわき

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