社会福祉法人 福島県社会福祉協議会 避難者生活支援・相談センター

Vol.1 鈴木ひかる(福島県立相馬高等学校3年)

2013/09/27
 



はじめまして。鈴木ひかると申します。福島に住む高校3年生です。

突然ですが、七年後に東京オリンピックが決まりましたね。みなさんはどのような考えをお持ちでしょうか?「被災地ではあまり喜んでいない」という話をよく耳にしますが、私はオリンピックが東京で開かれることをとても嬉しく思います。「お祭り騒ぎで、被災地のことが忘れられるのではないか」という声も聞かれます。ですが、私は一概にそうは思いません。全てではなくても、「忘れないよ」「福島のこと思っているよ」そう言ってくれる人たちがたくさんいることを私は知っています。

私は、幸運なことに震災後2回、海外に行く機会がありました。震災の年にはオーストリア研修、次の年にはアメリカでホームステイを経験しました。また、高校での部活動を通して、札幌、仙台、石川、京都、神戸、長崎、熊本で、震災を伝えるドキュメンタリーの上映や講演会を行ってきました。そこで、私はたくさんの人と出会いました。今でも、地震があると心配してくれる友人がいます。「How have you been?」とメールをくれる家族のような人たちが海のむこうにいます。たしかに、原発の問題は終わっていません。不安は山のようにあります。ですが、全国から寄せられる温かい心に触れると、自然と「明るい未来を信じよう!」という気持ちになれるのです。きっと東京オリンピックの開催は、物理的にも精神的にも被災地に良い影響をもたらしてくれるものと私は信じています。

2020年、みなさんはどこで何をしているでしょうか?私はその頃、24歳。どこで何をして、誰と暮らしているか・・・全くわかりません。ですが、少なくとも「あなたがいてよかった」と言ってもらえるような生き方をしたい、「一緒にいると楽しい」とか「しあわせ」と思ってもらえるような人でありたい、と思います。それが「明るい未来」を実現させるために、自分ができることの一つかな、と思っています。 最後になりましたが、福島を想ってくれる全ての方々に少しでも「ありがとう」という気持ちを伝えたいという思いで、この手紙を書きました。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。福島から愛を込めて。


鈴木ひかる
プロフィール
●好きな食べ物:トマト アスパラ 桃
●趣味: 箏 写真を撮ること 映画鑑賞
●頑張っていること: 受験勉強 体育のサッカー
●好きなスポーツ:バレーボール
●挑戦してみたいこと:トライアスロン

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