大熊町社会福祉協議会「避難先で暮らす町民の支援」 | はあとふる・ふくしま

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社会福祉法人 福島県社会福祉協議会 避難者生活支援・相談センター

大熊町社会福祉協議会「避難先で暮らす町民の支援」

2018/10/10
 

会津地区に住む大熊町民で、大熊町社協の生活支援相談員が支援しているのは352世帯787人です。(平成30年8月31日現在)その居住状況は、持家再建が約33%、復興公営住宅が約27%、借上げ住宅が約20%、仮設住宅が約11%、その他が約8%の順となっております。大熊町社協では、支援対象町民宅の巡回訪問を生活支援相談員4名で行っています。
今回は大熊町社協の主任生活支援員の田場川沙織さんに町民の様子や支援状況をお伺いしました。


Q1 : 避難生活7年半が過ぎようとしていますが、会津地区で生活されている町民の居住状況の変化について教えてください。

田場川さん
現在も仮設住宅及び借上げ住宅で生活をしている世帯もおりますが、新たに自宅を再建したり復興公営住宅で生活を始めている世帯が支援対象の約60%を占め、安定した生活を送っているように感じます。
一方、高齢による身体機能の衰えから介護サービスの利用や施設に入所する方も増えつつあります。



Q2 : 居住状況の変化により、町民の生活課題はどのような事がありますか?

田場川さん
新たな生活拠点が出来たことで、安定した暮らしをしながら町内会や自治会とも交流を図っている方がほとんどですが、ご近所や地域に馴染めず、私たち生活支援相談員の訪問を心待ちにしている高齢者も少数ですがいます。
会津地区においては支援対象者の多くが65歳以上であり今後は介護の問題が新たな課題として心配されます。また、長期避難生活による健康不安や生活困窮などが顕れるのではと懸念しています。



Q3 : 新たな個々の生活課題に対して、生活支援相談員のみなさんは、どのように対応されていますか?

田場川さん
私たちは支援対象者の健康状態、生活状況、社会参加状況などを勘案して個別に訪問頻度を決めて訪問計画を立て実行しています。訪問し状況に変化のあったケースを毎日のミーティングで共有し、頻度の見直しを図りながら支援方針を相談します。さらに「大熊町地域(避難先)ネットワーク会議」(大熊町福祉課・生活支援課、会津保健福祉事務所、双葉医療センター、みんぷく、会津若松市社協)を月1回開催し、町民の情報を関係機関で共有して支援しております。
また、町民の自立に向けて、相手に必要な情報提供を行い、自分でできることは自分でやっていただくように促しております。



Q4 : 今年度から、避難先社協である会津若松市社協と同行訪問を開始するとお聞きしましたが、目的(ねらい)は何ですか?

田場川さん
大熊町は、平成31年度復興拠点地区が整備され帰還開始します。帰還できる範囲は町の面積の1%ぐらいですが、会津地区に避難している約800世帯の町民の中には、このまま会津地区に残るか帰町するのかまだ迷っている方も見受けられます。
地元社協の生活支援相談員が支援体制に加わることは会津地区で生活する町民にとってはとても心強いことなると思います。
会津若松市社協さんからも「住宅再建世帯及び復興公営住宅入居世帯については、見守り支援の協力をしますよ」との頼もしい話がありました。
今年度は、町民と会津若松市社協の生活支援相談員が顔見知りになってもらうために同行訪問を開始しました。



Q5 : 会津若松市社協と同行訪問した後の支援体制はどの様になる予定ですか?

田場川さん
今年度は、町民と会津若松市社協の生活支援相談員が顔見知りになってもらうことから始めます。
これから会津連絡所も事務所縮小及び撤退の時期を検討していかなければなりません。
その為にも会津若松市社協さんの支援協力は、本当に有難く感謝しております。
今後、行政との関わりもあり社協間のみでは決められない部分もありますが、同行訪問を継続しながら会津若松市社協さんと協議を重ねたうえで、段階的に生活支援活動の移行が出来ればと思います。



Q6 : 避難先社協が支援体制に加わると町民の日常生活はどの様になるとお考えですか?

田場川さん
会津若松市社協さんが体制に加わることで、地域の細かい生活情報を町民へ伝えることが出来たり、地域の人達とつながる機会を提供出来ると考えています。その結果、町民が地域に溶け込み安心した日常生活を営むことができるのではないかと考えます。



Q7 : 今後の支援方針や計画についてお聞かせください。

田場川さん
生活支援相談員活動の大きな方針としては、以下の3点です。
  • 生活再建が困難な方や孤立化してる方など、支援を必要としている方に対して重点的に訪問活動を行い、必要に応じて関係機関や専門機関等につなぎ、繋いだ結果の確認をする。
  • 町民の状況に応じた訪問、傾聴を行えるよう適時訪問頻度の見直しを図り、定期的に取組み状況を確認する。
  • 安心して自立した生活が送られるような相談支援をする。
会津地区で生活する町民に対し均一な支援が提供できるように努めていきたいと考えています。



大熊町社協 会津連絡所 生活支援相談員の皆さん

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